――失敗を経て確立した“設計型伴走”という経営モデル
第7章|ターニングポイント
300万円規模の支援が教えてくれたこと
転機となったのは、ある地方企業の補助金支援案件だった。
「デジタル化を進めたいが、何から手をつけていいか分からない」
売上は横ばい。
人手不足も深刻。
挑戦したい気持ちはあるが、具体策がない。
初回打ち合わせの帰り道、私は迷っていた。
本当に成果を出せるのか。
そのとき社長が言った。
「挑戦しないまま終わるのは嫌なんです。」
その言葉に、自分の独立当初の姿が重なった。
制度支援から事業創造へ
私は申請代行ではなく、事業設計から入ることを提案した。
ITツール選定。
目標数値の設定。
導入後の運用フロー。
担当者の役割分担。
数週間かけて設計を練り込んだ。
結果、約300万円規模の補助金が採択された。
だが本当の成果はその半年後だった。
問い合わせ数が前年同月比で約1.8倍に増加。
社内の業務効率も向上し、残業時間は減少。
社長から言われた一言が、今も忘れられない。
「補助金が良かったんじゃない。設計を一緒に考えてくれたのが大きかった。」
その瞬間、自分の立ち位置が明確になった。
私は制度を通す人ではない。
事業を動かす人でありたい。
ここから、仕事の受け方が変わった。
単発支援から、伴走型へ。
第8章|現在の仕事哲学
思考を止めない習慣
現在、毎朝15分の振り返りを欠かさない。
売上ではなく、判断の質を見る。
提案を急ぎすぎなかったか。
相手の本音を十分に引き出せていたか。
違和感を見逃していないか。
小さなズレを修正し続けることで、大きな失敗を防ぐ。
経営は特別な一手で変わるものではない。
日々の微調整の積み重ねだ。
信頼が循環する構造へ
もう一つ徹底しているのは、即レスだ。
返信は原則その日のうち。
小さな信頼の積み重ねが、紹介を生む。
目指しているのは、紹介だけで案件が回る仕組み。
数字を追いかけるのではなく、信頼が循環する構造をつくる。
単発ではなく、発信設計・営業導線・補助金活用を一体化した伴走モデル。
事業を大きくすること自体が目的ではない。
人と事業が健全に成長し続ける環境を増やすこと。
熱量だけで走ったあの頃から、私は少し変わった。
今は、構造を整え、再現性をつくる。
派手ではなくてもいい。
確実に前へ進む経営を続ける。
それが、私がたどり着いた経営転換のかたちである。
お問い合わせ:0106qawsedrf@gmail.com




